わけあって, ここ数十年毎日新聞を読んでいる. 子供のころは朝日新聞だった.
毎日新聞の日曜版には, 大仏次郎なども小説を書いていたのを覚えているが, どんな話だかは覚えていない.
8 年ほど前から, 日曜版の小説を読みだした. いろいろな話があるけで, 毎年いい作品ばかりで読みつづけてしまう. 今年は, 篠田節子さんの「銀婚式」. 初めてしる作家さんだし, 今のところタイトルから創造するのは, 離婚した夫婦の, 25 年たった人生の話なんだろうけど, 今の状況が読ませる.
朝刊・夕刊の連載小説, 過去には, 有吉佐和子の「複合汚染」が載っていたのは覚えているが, 毎日読んだわけではない. 数年前から読むようになった.
今の朝刊, 宮本輝の「三十後年の星たち」, 今や大作家の作品なのだけど, それを抜きにして, おもしろい. 初期の宮本輝は大好きだったのだけど, 途中から重くなってご無沙汰していた. 年を取ったせいか, 説教がましさが心地よくなったのかもしれない. まだテーマは, はっきりと示されていないし, 予想を裏切るエピソードや展開があり, さすが大御所と思ってしまう.
夕刊の, 諸田玲子の「四十八人目の忠臣」. とても, おじょうず. 毎日, ぐいぐいと人を引きつける文体, 話の展開. 小学生の時, 少年マガジンや少年サンデーを読んでいた時を思いだす.
朝刊の「よんんであげて」. 第一回の時を覚えている. くんぺいさんのお話を子供たちに読んであげた気がする.
今月連載の, 岩瀬成子さんの「だれにもいえない」. おしつけがましくない語りくちが, とてもすてき. 物語の展開も, 作為的に感じなく, 以外性は適度にあり, この年になっても, どきどきしながら読んでいる. 主人公の心のひだを, とても自然な独白として語っている. 年寄にとって, 大昔の心ふらわせながら生きていた時代を思いださせてくれる. この後の展開が待ちどおしい.
よしもとばなな「もしもし下北沢」, これから, 月曜にも毎週小説が載るのかと思っていたら, 特別版だった. ばななは, 三十代前後の女性を描くのが上手. 大事な人が亡くなって残された人々, 失われていく町の風情, その他, いろいろあるのだろうけど, ばななのファンになってしまった. でも, 月曜小説は, 半年で終ってしまった.
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