須賀さんの本のあいまに, 佐野洋子の「嘘ばっか」を読んでいる.
うちには, この本が二冊ある. ということは, 最初に買った時には, つんどくだったわけだ.
まだ三分の一しか読んでいないが, 佐野洋子はストリートテラーだったんだと, 認識を新たにする.
「おじいさんのかさ」, 「百万回生きた猫」を刊行当初に読んで, 感動はしたけど, ストリートテラーとは思わなかった. その後の佐野さんの絵本は, この二冊を越えるものは無かって, いつもがっかりした. そのうちエッセーの本も出だしたので, いろいろ買ってよむ.
マガジンハウス版の「嘘ばっか」の奥付には 1993 年 7 月 第 4 刷とある. たぶん 15 年ほど前に買ったようだが, 読んだ記憶がないので, 買っただけだったんだろう. 今, 読んでいる講談社文庫版の奥付には, 1998 年 3 月 第 1 刷とある. 10 年前だ. でも記憶にない.
やっと読みはじめたのは, つい最近. 「おじいさんのかさ」で, 心おだやかになり, 「猫」で, 涙を流している私を見て, 佐野洋子は, あんた単純ね, と言われているような気がする.
でも「猫」は, 佐々木マキの「やっぱりおおかみ」と並んで, 今でも, とても大事な絵本だ.
それで, 「嘘ばっか」の一話読むたびに, 感心してしまっている今日このごろ. でも「猫」が一番.