江原恵

数十年前, 東京にいた時, 文京区の図書館で借りて読んだ料理の本で, 味噌汁の作ちかたを教わった. だしは, むろあじ節と鯖節の半々, 味噌は, 火を止めてから, 味噌漉しでまぜながら入れる. 今でも律儀ぎに守っている. (何とか本を手にいれて眺めていると,昨今の味噌では煮立ててアクをすくえとあり,出汁とスープストックを半々にして味噌汁にすると買いてあった.なんだか,そんな事を読んだ記憶が蘇えってきた.でも,煮立てるな,ということも知らなかった私としては,江原恵さんから学んだことは大きい.)

昨日, 各地の図書館の蔵書目録を検索する機会があった. ふと, みそ汁の人の事が頭にうかび検索してみた. けっこう苦労したのだが, 「江原恵」さんであるとわかった.

当時, 文京区の図書館にある「江原恵」さんの本はみな読んだ気がするが, みそ汁の事以外何も覚えていない.

追記: 江原恵の本を手に入れて見なおした.味噌を火を止めてからいれるのは,昔の醸造味噌の時代の話,今の時代は沸騰してから入れてアクをすくえ,とあった.でも,この本で昔の流儀を覚えたのには違いない.味噌を選ばねばと学習した覚えがある.(食材は何でも選ぶ必要があり,選ぶ嗅覚を身につけないとどうしようもない.)

江原さんの味噌汁はスープストックを加えていた.ちゃんとしたスープストックは今のところ作れないので,ほんとうにおいしいか試していない.ちゃんとだしを取って,ちゃんとした味噌を使えば,おいしい味噌汁ができているので,今で満足.