初めて登山靴を買ったのが 5 年前の夏. その年西穂高山荘で同室になった新婚夫婦. 雨の中を奥穂から西穂に来て, 小屋に着いたの暗くなってから. そこで初めて, 西穂 ⇔ 槍ヶ岳縦走というコースを知り, いつか踏破したいと思うようになる.
その後, 毎年西穂高へ山の学校として登る. まず, 北穂・奥穂に挑戦しようと思ったが, 一昨年は雨と風の為北穂高に登っただけ. やっと去年, 北穂高→奥穂高を行く. 天気は最高だった中なのだけど, それほど困難なく踏破できたので, 西穂・奥穂も行けるかなという気になる.
今年は, 残りの区間, 槍→北穂, 西穂 → 奥穂の順で行こうと予定する. 7 月に, 槍沢近辺では雪渓がかなり残っているようで, 上高地→槍が一日で行けるか不安だったので, 西穂高山荘へ行ってしまい, 西穂→奥穂を先に済ましてしまった.
残る部分も二度登って, 一日で登れる自身のある北穂高からのルートにすることにした.
8 月 15 日の, 京都駅発 23:00 さわやか信州号で上高地へ. 今回は, 子供連れや, 軽装のアベックなど, 登山以外の人が多かった.
8 月 16 日, 上高地は曇り. アルピコの保険に加入する. (まともに保険に入っていないので, 上高地から入山しないといけないはめになる. )
上高地バスターミナルを 6:15 出発, iPhone が使える河童橋で,メール等を出す.
11:25 涸沢小屋でソフトクリーム. ここまでは順調. はじめて北穂高に登った時, 休みすぎて失敗したので早めに出ることにする.
それでも 11:50 になっての出発. 鎖場まで過去三度の中で最悪のペース. でも疲れはそれほどではない. 鎖場 (当然, 鎖は使わないのだけど) から上は, 視界 50 メートルのガスの中. 15:20 ごろ北穂高小屋到着. キレット越えの団体がキャンセルになったそうなので, 空いている. テラスでガスの彼方の槍ヶ岳を思いうかべながら, 生ビールを飲む. ここでの生ビールは 3 戦 1 勝 1 敗. 夕食後, 500ml Platypus に入れてきたワインを飲んで寝る.
8 月 17 日, 前日の天気予報とうらはらに, 午前快晴. 今回の北穂高小屋は, クライミングのグループが多く, 槍への縦走組は自分一人だけのようだ. (後であかったのだけど, 槍へ縦走する人は, 奥穂から一気に向うのが主流のようだ.)
6:16 ごろ出発. 鎖はきらいなのだけど, 飛騨泣き手前の下りなどで, 少し頼ってしまった. A 沢のコルまでの下りは, 慎重に進んだせいもあって, 7:48 ごろ A 沢のコル. 少し休憩. 7:55 に出発, ここから長谷川ピークに向かおうとすると, 対向者が多くて, しばし停滞. 8:21 長谷川ピーク. 8:33 キレットの底部につく.
南岳小屋手前で大きなザックを背負った小柄な女性が追いついてきた. 聞くところによると 5:30 に今日は奥穂を出てきたそうだ. 焼岳経由西穂山荘テント場一泊、白出のコル一泊のようで, 完全に負けている.
10:05 南岳小屋到着。ここでちょっと食事. 10:23 出発, 10:34 南岳. さきほどの女性が休憩していた. ここから, また先行.
11:42 中岳, 12:24 大喰岳, この頃には, 槍ヶ岳はすっかりガスの中. 12:40 飛騨乗越. 乗越手前でさきほどの女性に抜かれる. また, 奥穂から来たという男性にも抜かれる.
12:50 前に山荘. ふとん一枚に人一人. 荷物整理後, 13:48 初めての槍ヶ岳なので, とりあえずガスの中でも登る. 14:10 山頂. ガスで何も見えない. 頂上で北尾根からの登り口を眺め, いつかここから来れるようにと願う.
生ビールを飲んでから仮眠. 夕食後, 明日のお湯の準備をしたり, ブロッケン現象が見えるという声を聞き, 見にいったり, テラスでワインを飲んだりしてから早めに寝る.
8 月 18 日, この日も午前快晴. 5:45 ごろ出発して, 11:30 ごろ河童橋に到着. 無事下山メールを出したり, コーヒーを淹れて飲んだりして一服.
平湯経由で高山に出る. 平湯バスターミナルの温泉は結構よかった. 正面に笠ヶ岳が見えるはずなのだが, 雲で見えなくて残念. 高山では, 例によって「肴」によって一杯. 最終の「ひだ」で京都へ.
北穂高・ 槍ヶ岳間, 天気が良くて, 初トライとしては恵まれていた. 西穂 - (a) - 奥穂 - (b) - 北穂 - © - 南岳 ( - 槍ヶ岳) を三回に分けてなんとか踏破できてよかった.
次の目標は, 一回の山行で踏破すること, 次に, 途中で出会った女性に刺激されてテン泊で通しで縦走かな.
今回の © コースは (a) や (b) に比べて, 梯子があったり, 鎖が多かったりして, 本来はかなり困難なコースのような気がした. 鎖は, ほとんど触らなかったけど, 鎖の支点の金具には, かなり世話になってしまった. ウェブによると梯子など, ここ数年でかなり整備されてきたようだ.